こぽん。……カタッ。
1人ぼっちの湖に投じた石が、また1つ、湖底に捨てられたブラウン管に鈍い音を出させた。
今日も眠れない。静か過ぎる山小屋での生活は、かえって緊張を強くするだけだった。
明日は1日だけ地元に帰ることにした。久しぶりに古書店の上にある喫茶店で小説でも読んでみよう。
「お客さま?ご注文されたコーヒーですが……。」
目を覚ますと、喫茶店にいた。隣にはコーヒーを持って困った顔のアルバイト店員。注文して寝てしまったのか。
「はい。どうも。」
まだ脳が半分眠ったままの状態でコーヒーカップを口につけて気がつく。
「ん?これはコーヒー?たしか注文したのは紅茶だったような。」
喫茶店を出たら駅前のホテルへ行き、すぐに寝るつもりで、コーヒーではなく紅茶を注文したのだ。
「あの、店員さん!私はコーヒーではなく、紅茶の方を注文したのですが……。」
窓際の席に座っている客の注文を聞いてカウンターへ戻ろうとしている店員に声をかけた。
「申し訳ありません!急いで取り替えさせていただきます。」
慌てて取り替えに戻ろうとする店員の後姿を見て不思議な感覚につつまれた。
「あの人も、湖に来ていたのか……。1人ぼっちだと思っていたのに……。」
そこで考えを止め、運ばれてきたコーヒーに口をつけた。
山小屋へ行く前日に飲んだ味と同じ苦味が口の中の渇きを埋めていく。懐かしく暖かい香りとともに。
この店に初めて来たのは、社会人になって1ヶ月が経った5月のゴールデンウィーク明けのことだった。
スーツを着ることや満員電車に慣れはじめつつも、無理が重なって疲れがとれない私は、
営業の外回りの帰りに、気分転換をしようとこの喫茶店に入った。この店を選んだ理由は特になく、ただの偶然だった。
店内には80年代のジャズが流れていた。演奏しているのは"Clock Waver"マスターお気に入りのバンドだ。
このバンドがマスターのお気に入りだと知ったのは、喫茶店に通い始めてから3週間後のことだった。
来店する度に、似たような音楽を耳にするので、3週間目のある日、マスターにバンド名を聞いてみたのだ。
マスターは嬉しそうにレコードのジャケットを見せ"Clock Waver"というバンドであることを教えてくれた。
他にも、このバンドを知るきっかけになった英国への留学の話、仲間と結成したジャズバンドの話など色々と聞かせてくれた。
私が驚いたのは、マスターは今も、週に1回のペースで仲間と集まり"Clock Waver"の曲の演奏をしているということだ。
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2007.03.24(Sat)00:00 |
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著作権フリーの壁紙素材ですのでお好きなようにご使用下さい!加工や再配布など何でもOKです。
どれも壁紙サイズ(1024 x 768)になっています。使用したデジタルカメラは富士フイルムの「FinePix F30」です。
4月27日にオープン予定の
新丸ビル(新丸の内ビル)はまだ建設作業の最中でした。(3枚目と4枚目の画像が新丸ビルです)
明日の更新では江ノ島に行ってきた時の写真をアップする予定です!
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2007.03.28(Wed)00:00 |
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2007.03.29(Thu)00:11 |
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